【イラスト付き解説】ギターの単板(たんばん)、合板(ごうはん)とは?その違いは?音はどう変わるのか?

ギターの商品ページをみると「単板(たんばん)」とか「合板(ごうはん)」という言葉がよく出てきますよね。
単板のほうがどうやら良いらしいのは、なんとなく分かるけど、そもそもどういうことなのか、音にどう影響がでるのか、合板じゃだめなのかについて、わかりやすく簡潔にご説明します!
■結論
結論からいうと、木材を貼り合わせているか、いないかの違いです。
はっ??って感じですよね。
大丈夫です。”そもそも”の部分からもう少し詳しく説明します。
■もう少し詳しく
まずギターとうのは、木からできていますよね。

このギターになる前、つまり加工前というのは当然、↓のような、
なんの変哲もない木材なわけです。

この絵は、見てわかるように、木を貼り合わせていないので、単板です。
うんうん。当たり前だね。
それに対して合板は以下のように複数枚の木材を貼り合わせています。

このイラストの場合は3枚を互い違いに貼り合わせています。
これが合板です。もちろん、実際の厚みは、単板も合板もほぼ同じくらいになるように上手に加工されています。3倍分厚くなるってことはありません。
おそらく皆さんの頭の中ににはいくつかの疑問が浮かび上がるでしょう。
・なぜ、わざわざ、こんなことをするのか?
・合板のほうが手間がかかっているのに、なぜ安いのか?
なぜ合板のようにわざわざこんなことをするのか、そして、なぜ単板よりやすいのか。について説明します。
合板というのは、確かに貼り合わせる分だけ、作業的には手間がかかっているかもしれません。
しかし、合板は強度が強いので、ギターを制作するうえで効率がよく管理コストが安いのです。また、逆に一枚一枚の強度や木材の質が、そこまで良くなくても、張り合わせることで強度を確保できるので、その木材自体は安く済みます。
一方の単板は、構造上、強度が弱いので、たった一枚で、品質上問題のない、ギターに成り得るような質のいい木材を選定する必要があるので高くなるのです。
■音はどうかわるの?
じゃあ音はどう変わるのか。
なんとなく想像できるかもしれませんが、単板のほうが、響き綺麗で、音もよくなります。木の板を一枚しか使っていないので音の振動がより木の板に伝わりやすいからです。
合板は、逆に、木目を互い違いにして貼り合わせて強度を強くしている分、音の振動は伝わり辛くなります。
ちなみにですが、「強度が強いのもメリットじゃないの??」って思われるかもしれませんが、単板はきちんと強度の担保がされている板であり、普通につかうのに問題ないようにメーカの基準に従って製作されているので、あまり、気にする必要はないです。
※厳密にいうと、ギターの前の板、横の板、後ろの板によっても色々な考え方ができますし、あえて、合板をつかっているハイエンドモデルもあったりします。
初心者の方がどっちを買うべきかは、私個人の意見としては、予算次第でいいとおもいます。つまり、初心者の方がその音の違いを聞いてわかるほど違うかといわれるとそうでもないというのも事実です。合板でもいい音がするものも沢山あります。
最後に合板、単板でそれぞれ、おススメのギターを紹介するので、こちらから選んでいただければ失敗することはないかなと思います。
■おすすめの初心者ギター
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